建設用クローラクレーン
処理対象は単一のユニットではなく機械全体である。油潤滑式減速機はゲルで、軸継手及び旋回装置はグリースで処理する。クレーンの使用年数は20年超、摩耗は最大90%である。
建設用クローラクレーン:減速機7台、歯車形軸継手5個及び旋回装置
機器区分別の標準使用量は1 lあたり3.0 ml、3段階での投入である。本件では技師が9.0 ml/lの1回投入を指定した。クレーンの減速機には油のろ過装置がなく、使用量を分割する必要がないためである。産業用減速機・動力伝達装置 →
処理対象
- 摩耗100%に達した部品のない、運転可能な減速機・軸継手・旋回装置
- 油漏れの解消及び摩耗したシールの交換が完了していること
- 減速機内部の洗浄(例えば軽油による)及び新油での処理を推奨
処理前後の測定項目
| パラメータ | 計測器 | 測定の方法と時期 |
|---|---|---|
| 減速機運転時の騒音の性状及び騒音レベル | 騒音計 | — |
| 減速機の振動値及び温度上昇 | 振動計・温度計 | — |
| 歯当たりの状態及び歯厚 | 歯厚ノギス・目視 | — |
| 軸継手の歯車のかみ合い部の角度バックラッシ | ダイヤルゲージ | — |
| 上部旋回体の旋回の軽さ及び円滑さ | 観察・測定 | — |
使用量
| 製品 | 使用量 | 測定の方法と時期 |
|---|---|---|
| 変速機・減速機用ゲル:減速機7台 | 所定の潤滑油1 lあたり9.0 ml、1回投入 | 総油量107 l:ゲル963 ml |
| XADOグリース「Repair」:歯車形軸継手5個 | 所定のグリースに代えて内部へ充填 | 12.5 kg |
| 同一グリース:旋回装置 | 所定のグリースに代えたグリースガンによる給脂 | 7.5 kg、機械全体で計20 kg |
処理段階
- ゲルを40~50 °Cの潤滑油で希釈し、減速機に1回で投入する。軸継手及び旋回装置にはグリース「Repair」を充填する。1回
処理後
- 減速機:全サイクル運転時間400 h以上
- 歯車形軸継手:500 h以上
- 旋回装置:400 h以上
注意事項
- 軸継手部品及び旋回装置軸受内部の古いグリースの除去
- サイクル終了後、「摩耗・再生」の平衡を維持するため、XADOグリース「Restorative」を用いたグリースガンによる給脂を実施
出典: XADO実務用処理手順、主任技師I.N.シャライキン。機器区分別の標準使用量:取扱説明書IE-24.6-25612000-005-2008、処理手順4。