スクリュー圧縮機・遠心圧縮機
本処理手順は、スクリュー圧縮機および遠心圧縮機の所定の潤滑油に「XADO圧縮機・軸受用ゲル状リバイタリザント(産業用)」を段階的に投入する方法を示す。処理の目的は、圧縮機を停止・分解せずに行う再生修理および摩耗防止である。
処理手順の適用対象ユニット
02処理手順
処理対象
- 100%摩耗した部品や巨視的な機械的損傷のある部品を有しない、運転可能なスクリュー圧縮機および遠心圧縮機。
- 新品または初期段階の摩耗(10%以下)のあるスクリュー圧縮機および遠心圧縮機:同一の使用量による3段階の処理。
処理を行わない場合
- 100%摩耗した部品や巨視的な機械的損傷のある部品を有する圧縮機は、処理の対象外とする。
準備
- 処理開始前に、潤滑油の精密ろ過用フィルタエレメントを洗浄または交換する。
- 潤滑油の残存寿命が40%未満の場合は、潤滑系統の潤滑油を交換する。
- 処理開始前に、圧縮機の主要な運転特性を測定する(測定を参照)。
処理前後の測定項目
| パラメータ | 計測器 | 測定の方法と時期 |
|---|---|---|
| 定点における垂直・水平・軸方向の振動値(振動加速度・振動速度・振動変位) | 振動計 | 振動値は、軸受部付近、またはスクリューロータ部のケーシング上に専用に設けた測定点で測定することを推奨。処理開始前および全サイクル終了後に測定。 |
| アンロード状態の圧縮機における電動機の消費電力(運転電流) | クランプメータ、電力計またはマルチメータ(電気パラメータの測定用) | 処理開始前および全サイクル終了後に測定。 |
| 一定圧力時および無負荷運転時の圧縮機の消費電力(運転電流) | — | 処理開始前および全サイクル終了後に測定。 |
| 一定の運転温度における圧縮機の潤滑油圧力 | 既設の圧力計または検査用圧力計 | 処理開始前および全サイクル終了後に測定。 |
これらの部位の試験報告書が示す結果
- 消費電力量の増加33件 · 中央値9 %, 44個
- 圧縮圧力の低下7件 · 中央値13 %, 8個
- 振動の増大23件 · 中央値46 %, 12個
- 燃料消費量の増加4件 · 中央値14 %, 4個
- すきま・バックラッシの増大10件 · 中央値26 %, 2個
- 運転温度の上昇13件 · 中央値20 %, 11個
- 潤滑油圧力の低下8件 · 中央値75 %, 1個
使用量
| 製品 | 使用量 | 測定の方法と時期 |
|---|---|---|
| XADO圧縮機・軸受用ゲル状リバイタリザント(産業用) | 所定の潤滑油1 lあたり0.8 ml(1処理段階分) | 各段階の使用量。全5段階。新品または初期段階の摩耗(10%以下)のある圧縮機は同一の使用量で3段階。 |
| ゲル溶解用の所定の潤滑油 | 溶解するゲル1部に対し、50~60 °Cに加温した潤滑油5~10部 | 別容器に注いだ潤滑油に、用意した量のゲルを溶解。 |
処理段階
- 所定の潤滑油1 lあたり0.8 mlの割合で「XADO圧縮機・軸受用ゲル状リバイタリザント(産業用)」を用意する。別容器に50~60 °Cに加温した所定の潤滑油を少量(ゲル1部に対し潤滑油5~10部)注ぎ、用意した量のゲルをこれに溶かし、完全に溶解するまで十分に撹拌する。得られた混合液をスクリュー圧縮機または遠心圧縮機の給油口から投入する。以降、圧縮機を通常どおり運転する。圧縮機の累積運転時間の起算点
- 第1段階と同様に実施する。段階間の圧縮機の累積運転時間18~24 h
- 第1段階と同様に実施する。段階間の圧縮機の累積運転時間18~24 h
- 第1段階と同様に実施する。段階間の圧縮機の累積運転時間18~24 h
- 第1段階と同様に実施する。段階間の圧縮機の累積運転時間18~24 h
処理後
- 第1処理段階の開始から起算した圧縮機の累積運転時間が500 hに達した時点で、圧縮機の処理完了とみなす。
- 全サイクル終了後、XADOリバイタリザントの適用効果を判定するため、圧縮機の主要な運転特性として、振動値、アンロード状態の圧縮機における電動機の消費電力(電流)、一定圧力時および無負荷運転時の消費電力(電流)、一定の運転温度における潤滑油圧力を測定する。
注意事項
- スクリュー圧縮機および遠心圧縮機は、「XADO圧縮機・軸受用ゲル状リバイタリザント(産業用)」のみで処理する。
- ゲルは溶解した状態でのみ投入する。50~60 °Cに加温した所定の潤滑油に溶かし、完全に溶解するまで撹拌する。
これらの部位向けの製品
- 圧縮機・軸受用ゲル状リバイタリザント往復圧縮機・スクリュー圧縮機・遠心圧縮機、油浴潤滑で使用する転がり軸受・すべり軸受、工作機械の主軸ユニット・案内面。
機種別の処理手順
- スクリュー圧縮機EHS 250/160吐出し量20 m³/minのスクリュー圧縮機である。本章で取り上げる機械のうち、処理を4段階で行うのは本機のみである。
- 冷凍用スクリュー圧縮機冷凍機である。吐出し量は、レシーバタンクの充てんではなく、冷蔵室の温度を保つための圧縮機の発停頻度で評価する。
- ターボ圧縮機K-250大型のターボ圧縮機設備である。効果は圧力ではなく電力量、すなわち空気1,000 m³あたり何kWhを消費するかで評価する。
- 4VRZターボ圧縮機設備増速機を備えたターボ圧縮機設備である。電気的パラメータに加え、増速機の歯厚を測定する。
このユニットの試験成績書
- アルセロール・ミッタル・クリヴィー・リフ · 2011↓ 2.8–3.1% — 負荷運転時の駆動装置の消費電力、2,578~2,692 → 2,506~2,609 kW
- ストイレンスキー採鉱・選鉱コンビナート公開株式会社 · 2011↓ 3.0% — 無負荷運転時の消費電力、467.12 → 455.11 kW
- ハルキウ酵母工場株式会社 · 2009↓ 12–18% — ロータ軸受部および架台支持部の振動値
- ルジェフスキー製糖工場公開株式会社 · 2009↑ 7–17% — ディーゼルエンジンの気筒別圧縮圧力、560 min⁻¹、23~29 → 26~30 kgf/cm²
- 私営企業ディバニ・メブリ · 2009↑ 10% — 圧縮機の吐出し量、6.5~8 atmまでの充てん時間、55 → 50 s
- ホルリウカ機械製造工場公開株式会社 · 2006↓ 6% — 負荷時の消費電力、648.0 → 609.0 kW
出典: XADOゲル状リバイタリザント使用説明書(IE-24.6-25612000-005-2008), ページ9–10.

